栗狭間(くりはざま)遺跡の調査速報 その6
A 区に隣接するB 区とC 区の調査が終りました。
▲ 13B 区とC 区2 面全景(11 月5 日撮影 左が北)
山側のC 区(第2 面)では、陥し穴(おとしあな)と思われる土坑(どこう)が見つかり、合計2基(038SK・068SK)となりました。穴底の真ん中にある直径10 〜 15cm の小穴をたち割って観察すると、068SK では約30cm ほどの深さがあります。先端のとがった棒状のものがつき立てられていたようです。
調査地点は谷が広がる地形の上流部に位置するためか、同じ方向から流れ出すいくつもの川跡が見つかります。周辺の環境や埋まった時期が異なり、縄文時代晩期の土器や鎌倉時代の山茶碗が出土したほか、オレンジ色の土塊のようにみえる火山灰(約9,300 年前, 鬱陵隠岐(うつりょうおき)火山灰か?)も検出されました。
13C 区068SK の場合
▲埋まっている土だけ取り除きます(ここでは黒い土が詰まっていました。)
▲表面を整えると小穴は30cm ほど下まで続いていたことがわかりました。
(杭のようなものが設置されたのでしょうか)