吉竹遺跡 調査速報
○調査課の本田です。
昨年度に引き続き、新城市牛倉に所在する吉竹遺跡を6〜7月にかけて発掘調査しました。
吉竹遺跡は茶臼山の東のふもとにあり、すぐそばを大宮川が流れます。
調査区の西側半分は谷地形となっており、大宮川のかつての流路が確認されました。また東側で竪穴住居跡の一部が見つかっています。遺物として高杯、壺、台付甕、鉄斧などが流路や竪穴住居跡に堆積した土から見つかっています。また、縄文土器や磨製石斧など縄文時代の遺物も発見されました。昨年度の調査区でも竪穴住居が見つかっており、川沿いの狭い微高地に、弥生時代後期から古墳時代の前期にかけて小集落があったと考えられます。周辺には石座神社遺跡、モリ下遺跡など弥生時代後期から古墳時代前期を中心とした集落遺跡がいくつかあり、それらの関連性の検討が今後の課題といえます。
▲写真1 調査区遠景
▲写真2 調査区全景
▲写真3 作業風景
▲写真4 出土遺物