東屋敷遺跡 調査速報
調査課の永井邦仁です。
先日、豊橋市石巻町に所在する東屋敷遺跡の地元説明会を開催しました。約50 名の地元の方に遺跡を見ていただくことができました。ありがとうございました。
東屋敷遺跡は、三輪川と神田川に挟まれた舌状台地の南辺に位置する遺跡です。平成20 年度より発掘調査を続け、今年度までに4,420平方メートルの調査を実施しました。検出された遺構・遺物の時代は多岐にわたりますが、主に3 つの時代の集落遺跡であることがわかりました。
1 つめは弥生時代後期〜古墳時代前期の集落で、竪穴建物跡が36 棟確認されました。建物跡などからは土師器の他に石製紡錘車が2 点出土しています。糸つむぎをなりわいとしていたことがうかがえます。
2 つめは鎌倉時代の集落で、箆矢神社社殿東側を中心に狭い範囲ですが、掘立柱建物群が確認されました。遺跡周辺は伊勢神宮の荘園である神谷御厨が想定されており、関連が注目されます。
3 つめは江戸時代の集落で、17 世紀代の美濃産陶器が出土する竪穴状遺構のほか、地割りの溝が縦横にのびているのが検出されました。地割りの溝からは江戸時代後半の遺物が出土し、さらに明治時代の地籍図とほぼ重なると考えられます。現在の東屋敷・西屋敷集落の景観がおよそ江戸時代の間に形成されたようです。
▲10A 区全景(南東から)
▲▲弥生時代後期〜古墳時代の竪穴建物配置図
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