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愛知県埋蔵文化財センター  - 公益財団法人愛知県教育・スポーツ振興財団

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my weblog : 西牧野遺跡 調査速報 その2

3/15/2010

西牧野遺跡 調査速報 その2

Filed under: - palace @ 8:45 am

● 調査課の石原です。

 平成21年4月から発掘調査を行ってきました西牧野遺跡の今年度の調査がほぼ終了いたしました。前回のご報告以降新たに発見された事実についておもなものをお知らせいたします。

全景
▲西牧野遺跡が位置する段丘を西から東に眺望

東西約600mの範囲のうち、今年度はA〜Fの6調査区について調査を行いました。
なだらかに東から西へ下る地形のこの遺跡の一番東に位置するA区では、刀子と土師器皿をともなったものを含め、中世の土壙墓が2基検出されました。また、大型の土坑群や多くの溝も検出されました。

遺物
▲刀子と土師器皿の出土状況

 また、厚さ10cmを超える火山灰の堆積層も検出されました。愛知県でこうした堆積層が検出されることは大変珍しいことです。風化が激しく、分析結果からははっきりと火山灰の種類が判別できませんでしたが、今のところ鬼界アカホヤ火山灰(約7300年前のもの)かカワゴ平火山灰(約3000年前のもの)のどちらかであろうと考えております。

火山灰
▲火山灰層

 A区から300mほど西側にあるB区では幅9mほどの旧河道が顔を見せました。この旧河道は江戸時代以前に大部分が埋まり、水田などの耕作地になったと考えています。調査区の北側では、一辺約10m規模の弥生時代の方形周溝墓1基を確認しました。また、旧河道の岸には江戸時代など比較的新しい時期の溝が幾筋も河川に沿うように走っていました。

遺構
▲方形周溝墓の南・東の2辺(朱線)と撹乱土坑群

 C、D区は遺構は比較的希薄であるものの、C区では炉跡のある円形竪穴建物跡のほか、鎌倉時代の堀立柱建物や地下式壙が、D区では縄文中期の深鉢のほか鎌倉時代や近代の溝が検出されました。
 この2つの区ではさらに下の層で、合わせて1000点を超える旧石器が検出されました。石材は溶結凝灰岩と黒曜石がそのほとんどを占め、器種は剥片やチップが9割を占めるものの、石核、ナイフ形石器のほかに少数ではありますが、掻器、削器、角錐状石器、槍先形尖頭器も出土しています。
 出土状況はほぼ平面上に径約2mの中に集中して出土する場所と、広範囲にわたって散漫に出土する場合が見られました。

集中
▲集中出土例

広範
▲広範囲出土例

西牧野遺跡は複合遺跡ではありますが、西三河地域の旧石器時代の様子を知る上で、県内で類例を見ない規模・内容をもつ重要な遺跡と位置づけられます。また、地元で採れない黒曜石などの石材はどのようにしてこの地にやってきたのか、現段階で約2万年前と考えている出土旧石器の時期をもう少し絞り込むことができるのか、石器の加工場所は存在するのに生活の跡がないのはなぜかなど、さらに明らかにしていきたい課題がいくつもあります。
今年度の調査結果を詳細に検討するとともに、来年度以降も注意深く発掘調査を行っていきたいと思います。


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