豊橋市・キジ山古墳群を歩く(3)
◎調査課の永井邦仁です。
今回はキジ山古墳群のある尾根の南東斜面を登ります。
本調査で極小サイズの横穴式石室が検出されたKJ10A区から北西方向へ真っすぐ斜面を上がっていきます。ここでは、範囲確認調査時の記録からいくつかの古墳を紹介しましょう。
▲[画像2]キジ山8号墳の周溝ライン(白いひもは範囲確認調査のトレンチライン)
これがなんと、キジ山8号墳です。KJ10A区001SZと同じく、一体どこにあるのか?といった感じですが、よくみると周溝部分が凹んでいるのです。この周溝にトレンチを設定し土層を確認しました。墳丘直径は約6mと推定され、これも極小サイズの石室かもしれません。
▲[画像3]キジ山1号墳からみた13号墳と未確認古墳A(新規に確認された古墳)
ここから上は傾斜が急になってきます。その急斜面を上りきったところに、いくつかの墳丘がみられます。そのうちの1つであるキジ山1号墳では、石室の一部とみられる石が露出しているのがみられました。またそれにともなって中央部分が凹んでいるので、石室の開口方向も推定されます。おそらく南西方向と思われます。
キジ山1号墳の西隣には13号墳があります。この古墳は石室石材が地表面でみられず、墳頂を通るようにして大きく断ち割られたような凹みがあります。おそらく石室石材を持ち出す時にこのようになってしまったものと思われます。キジ山古墳群は、吉田城下町だった江戸時代から市街地に近いため、このような石材の持ち出しがなされたらしく、天井石のない事例が発掘調査でも多くみられました。
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