報告書の紹介〜町屋遺跡 その3〜
◎調査課の蔭山です。
町屋遺跡報告の第3回です。
町屋遺跡は石器が多く発見されていることで、昭和の初め頃から知られていました。
今回はその石器の紹介です。
弥生時代といえば米作りですね。
しかし、米の収穫に使われたと考えられる石包丁は1点しか出土しませんでした。
石材の割れて尖ったところに、光沢のある部分がありました。清須市・名古屋市にまたがって所在する朝日遺跡の出土品からの研究で、この石器が、米の収穫に使われたものと考えられるようになりました。今回の報告書では、粗製剥片石器と確実に判断できたものは、この1点のみでした。
上の写真3は木を伐採するための、両刃の磨製石斧です。下の写真4は道具を作るための加工用の扁平片刃石斧です。ハイラロクラスタイトという青みがかった色の石で作られています。表面が少し磨かれてツルツルしています。
▲写真6 打製石鏃
町屋遺跡では、多くの石鏃が出土しています。上の写真5は黒い色をした下呂石製のもの、下の写真6は赤い色をしたチャート製のものです。石鏃の根元が飛び出ている形のものが多くありました。上の写真ようなやや幅広なものや、下の写真のようにやや細長いものなど、いろいろな形がありました。
▲写真7 両極石器(石核)
打製石器を作るために、下呂石の原石を割った残りの塊です。周囲が細かく剥離されて形が整えられています。
▲写真8 打製石小刀(いしこがたな)の未製品
写真7のような石核から、目的にあった剥片をとって、最後の仕上げに入る途中のものです。
何となく、石器の形がみえてくるような感じがしませんか?
上の写真9が、石の中央部分がへこんでいるくぼみ石。下の写真10 が、叩いてざらざらになった部分やへこんだ
部分のあるタタキ石(くぼみ石でもある)。何をたたいてへこんだのでしょうか?
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