報告書の紹介No.01 町屋遺跡- その1-
◎調査課の蔭山です。
今年の3月に報告書が刊行された町屋遺跡の紹介をします。
町屋遺跡は弥生時代の遺跡で、愛知県一宮市千秋町町屋にあります。
写真中央を横に走る道路が名神高速道路、写真左側の縦にのびる道路が県道名古屋江南線です。遺跡は名神高速道
路と県道名古屋江南線(地元では名桑線と呼ばれています)の合流する辺りです。
07Cc 区と07Id 区を発掘調査している時のものです。弥生時代中期〜後期の竪穴住居、土坑、溝などが多数みつ
かりました。
町屋遺跡で見つかった竪穴住居の多くは、隅丸方形からやや台形気味の隅丸長方形の平面形をしていました。写真手前が07Cc 区035SB、写真奥が同区028SB で、一辺4m 程の町屋遺跡では中型規模の大きさのものです。写真奥の竪穴住居028SB の中央付近にある平たい川原石は炉石の可能性があるものです。
写真左が07Cc 区055SK、写真中央が同区051SK、写真右が同区050SK です。写真は土坑の一番底にあった遺物の出土状況を調査している時のものです。弥生土器、石器、特に石鏃を作った際に出るチップが多数出土しました。
写真手前が07Id 区、写真奥が07Cc 区です。道路を挟んで、方形にめぐる大型の溝がみつかりました。わかりますか?一辺20m を超える大きな方形周溝墓です。溝から墓の副葬品の可能性があるガラス小玉が1点みつかりま
した。
▲写真6 写真5にみえる方形種溝墓の07Id 区の部分 北東より
写真は方形周溝墓の周溝を完掘した時のものです。発掘調査では、お墓の墓穴(主体部)のあった高まりは既になくなっていて、その周りをめぐっていた溝だけが見つかりました。
写真は07Hb 区のものです。07Hb 区は遺跡の北側の地点で、県道名古屋江南線の東側の調査区です。町屋遺跡の発掘調査では、写真のような幅の狭い調査区で多くの調査をしました。写真に見える溝は、弥生時代の方形周溝墓の周溝や用水路と考えられる大型の溝です。
RSS feed for comments on this post.
ƤˤϡޤȤդƤޤ
Ȥ
ʤߥȤդ뤳ȤϽޤ