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my weblog : 北丹波・東流遺跡 調査速報その1

1/21/2013

北丹波・東流遺跡 調査速報その1

Filed under: - palace @ 9:30 am

【その1】鎌倉時代の井戸底から茶碗がぎっしり!

◎調査課の永井宏幸です。

稲沢市下津森町周辺で北丹波・東流遺跡を発掘調査しています。

県道名古屋一宮線(国道旧22号線)の街路工事に先立つ発掘調査として、11月からはじまり、2ヶ月が経ちました。
今回は鎌倉時代の井戸を紹介します。


▲5×7mの狭い調査区に井戸が2カ所見つかっています。

 そのうち1つは、井戸を掘った穴の底近くに方形に組まれた1m四方の木枠が2段残っていました。通常、木質は腐食して残りませんが、地下水と粘質の強い土壌によってパックされ残っていました。井戸のように水を利用する施設は木枠なども残りやすく、当時の構造をとどめている場合があります。

 鎌倉時代の井戸は、井戸の最下部に曲物(井筒)を備えていることが多いようです。井筒は水が沸き出す施設です。ところが今回の井戸は、最下部に井筒がありませんでした。井戸の最下部、水の沸き出す砂の層を少し掘り進めると、山茶碗や川原石などが敷き詰められた状態でみつかったのです。茶碗の上に、竹がありました。井戸を埋める時、井戸の神様が生き埋めにならないように、息抜きの竹を刺して置く風習があります。

 井筒がなく、水の沸き出すところに器が敷かれているというのは井戸として利用できないはずです。調査の過程で井戸の埋まった土を観察すると、自然に埋まったのではなく、人為的に埋めた土であることがわかりました。
 今回発見された井戸は、地下施設を一旦取り除き、山茶碗などを並べ、その上に改めて井戸枠を2段設置し、竹を真ん中に刺した、井戸廃棄のおまつりがあったと考えられます。


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