栗狭間遺跡(くりはざま)遺跡の調査速報 その4
栗狭間遺跡から有舌尖頭器と石匙が出土!
◎調査課の蔭山です。
豊田市下山地区の栗狭間遺跡です。前回紹介しましたD区から谷をはさんだ西側丘陵部分のA区を11月から12月上旬に調査しました。その結果、丘陵の斜面より中世から近世の土坑5基と炭窯跡12基がみつかりました。
▲写真1:東より栗狭間遺跡A区(森の中にある発掘調査を行った茶色の部分
山の向こうは豊田市方面です。
▲写真2:A区の全景(東より)
山の斜面の緩やかのところに中世から近世の土坑がみつかりました。
▲写真3:炭窯跡012SY(長軸1.4m,幅0.75m)の部分(北東より)
炭窯跡の東側に作業場と思われるテラスがありました。
▲写真4:炭窯跡012SYのアップ(南より)
焼土室の床面には平坦な石材により石敷があり、石材はよく焼けていました。窯の煙道は地山の岩盤を削りだいたものでした(岩の黒くなっている部分)。
▲写真5:炭窯跡012SYの断面
床面の石敷の下にも炭化物層や焼け土層があり、防湿や窯の作り替えがあった可能性があります。
▲写真6:熔結凝灰岩製の石匙(タテ3.1cm ヨコ4.9cm)
中世の遺物包含層の下から出土しました。不思議なことにA区からは縄文土器は出土していません、この石器だけが出土しました。
▲写真7:安山岩製の有舌尖頭器(長軸4.9cm 幅1.6cm)
縄文時代草創期のものと考えられます。
今年度の栗狭間遺跡の発掘調査はこれで完了しました。これからも何か新しくわかったことがありましたら、紹介していきたいと思っています。
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