鎌倉街道周辺遺跡 発掘調査速報 その2
鎌倉街道周辺遺跡の発掘調査成果その2
◎調査課の鈴木です。
現在は稲沢市に所在する鎌倉街道周辺遺跡の発掘調査を6月末日までの予定で行っています。
今回は、平成23年度に実施している5ヶ所の調査区のうち、西寄りの11Ba区の調査成果の概要を紹介します。
●11Ba区1面(15世紀頃)の成果
11Ba区1面では、深さが1mを超える大溝が2本確認されました。溝の中からすり鉢や茶碗が出土しており、15世紀に掘削され埋められたものと思われます。
東西方向に平行して並んでおり、大溝の間は通路、大溝の外側は屋敷があったものと推測されます。この屋敷がどのような人たちのものかはよく分かりませんが、幅が狭いとは言え堀を構えるのですから、そこそこな方々の屋敷と想像されます。
●鎌倉街道周辺遺跡の発掘調査成果速報No.2-2
11Ba区2面と3面(12〜15世紀頃)の成果
11Ba区2面では、長さが1m前後の長方形の土坑が発見されました。14世紀から15世紀前半のものと見られますが、その穴の目的などは不明です。
その下位の11Ba区3面では、浅い落ち込みとその床面で柱穴などが発見されました。竪穴住居に近い構造のこの建物は12世紀頃に作られており、何らかの作業場だった可能性も考えられます。
15世紀の大溝(で囲まれた屋敷)より前にも、人々が生活を営んでいたことが分かりました。
これよりも古い時期のについては、平安時代の灰釉陶器などがわずかに出土していますが、これに伴う遺構をしつこく探しましたが発見するには至りませんでした。近くに平安時代の遺構があるのだろうと想像されます。
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