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愛知県埋蔵文化財センターでは、国道363号道路改良工事に伴う桑下城跡の発掘調査を、平成20年8月から平成21年3月の予定で実施しています。
このたび、埋蔵文化財保護思想の高揚を図るとともに、地域の皆さんにこの遺跡についてもっと知っていただくため、現地説明会を下記により開催いたします。
記
1 日 時 平成21年1月24日(土) 午前10時40分より正午まで
2 場 所 桑下城跡発掘調査現場 瀬戸市上品野町地内
3 内 容 発掘調査で見つかった遺構の説明と見学、出土遺物の展示
4 調査主体 (1)委 託 者 愛知県建設部
(2)受 託 者 愛知県教育委員会
(3)調査実施機関(財)愛知県教育・スポーツ振興財団
愛知県埋蔵文化財センター
5 そ の 他
当日は別途説明資料を配布し、30分程度調査研究員が説明を行った後、質問にお答えします。 なお、雨天の場合は中止します。(小雨決行)
<<本年度調査の成果>>
今年度の調査では曲輪を多く確認し、曲輪からは番小屋や庭園を確認しました。
昨年度に調査した本丸部分は堀と土塁で厳重に防御を固めており、同じ城館として遺構のあり方が今回とは大きく違っています。
おそらく今回調査した部分が、丘陵を切り込んで、造成された曲輪、防御を基本とする曲輪で在地領主の元々の城であったと考えられます。
その後何らかの事情で大規模に改修して巨大な堀と土塁で厳重に防御を固めた本丸部分を造成したものと考えられます。
桑下城のある品野の地は織田対今川の覇権争いの最前線となり、緊張関係が続く中、今川氏(今川義元)は永禄元年(1558)に桑下城の守将として松平家次を派遣し、攻めて来た織田方を撃退したと伝えられています。今回の調査成果はこれらの歴史的背景に関わっている可能性があり、本丸周辺は永禄元年以前に造成されたのではないかと考えられます。