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2005年06月30日

鎌倉街道周辺遺跡 01

(かまくらかいどうしゅうへんいせき:稲沢市下津新町 北緯35度15分21秒,東経136度49分34秒)

C2EKMgif 鎌倉街道周辺遺跡(かまくらかいどうしゅうへんいせき)は、稲沢市の東部にあり、青木川西岸に位置します。遺跡の中央部で現在の下津小学校付近に下津城跡があり、15世紀にはそこに尾張守護所があったと伝えられます。また遺跡の西方2〜3kmには古代の尾張国府跡があったとされています。発掘調査は今年の4月から9月までの期間で進めています。


C2EKM001.jpg●遺跡全景

鎌倉街道周辺遺跡は、稲沢市東部の赤池東山町から下津下町まで広がる遺跡です。今回の調査地点は下津城跡から南西約200mに位置し、これまでに奈良時代から江戸時代までの遺構・遺物が確認されています。


C2EKM002.jpg●05B区 1面全景

 溝で囲まれた屋敷地と掘立柱建物2棟以上などが確認されました。溝は幅が1m前後のものや幅が4mに及ぶものまであり、井戸も発見されています。調査区が居館のあった場所(下津城跡推定地)からそれほど離れていないことから、中世「下津」の一角を担う集落であった可能性も考えられます。



C2EKM003.jpg●05B区 2面全景


05B区2面:奈良時代から平安時代

 現在の段階で7世紀後半くらいから遺物が確認されています。遺構は8世紀から9世紀にかけての竪穴住居が20棟以上見つかっており、9世紀以降の2間×3間の掘立柱建物が1棟発見されています。



C2EKM004.jpg●05B区 堀立柱建物


投稿者 maibun : 13:50