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2008年02月05日
寄島遺跡 調査速報 その1
調査課の岡久です。
愛知県埋蔵文化財センターでは、平成19年10月から安城市小川町に所在する寄島(よせじま)遺跡の発掘調査を実施しています。この調査は、鹿乗川改良事業に伴う事前調査の一環であり、今年度内に3465平方米の面積を、3調査区に分けて調査を実施しています。
今回はこの寄島遺跡の発掘調査速報の1回目として、先行して調査を行ったB区の紹介をさせていただきます。
B区は最上面は古代以降と考えられる面を1面目としましたが、後世の削平が激しく遺構はほとんど確認できませんでした。その後、15cmほどの包含層を掘り下げた面を2面目としましたが、ここからが本格的な調査となりました。この2面目は弥生時代末期から古墳時代前期を中心とした遺構群であり、縦横に走る溝や土坑、竪穴住居跡と考えられる方形の遺構が多数確認されました。

▲B区2面全体(北から)
3面目としては、中央東側に包含層が厚く堆積している区域があり、その部分が対象となりました。ここでは住居跡が重なり合って10棟ほど確認されるとともに、それらの住居跡に切られる北東―南西方向の溝が数条平行して検出されました。これらの住居跡は、その出土遺物から2面目で確認された住居跡にやや先行するかほぼ同時期のものであると考えられます。

▲B区3面中央東側竪穴住居群(上空から)
出土遺物は弥生時代末期から古墳時代前期の古式土師器が中心で、2・3面を通じてもあまり多くありません。

▲遺物出土状況
今回のB区の調査では、竪穴住居の中央部をテーブル状に残して周囲を1mほどの幅の溝状に一度掘り下げてから床面を張る幅の広い周溝を持つ住居が多く確認されました。このような住居跡がまとまって確認されたことはあまりなく、この遺跡の特徴の一つともいえるかもしれません。

▲幅広周溝の住居

寄島遺跡