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2007年07月17日
塔の越遺跡 調査速報
◎調査課の永井邦仁です。
稲沢市長野に所在する長野北浦遺跡と塔の越遺跡では、4月から約1年間の予定で発掘調査をすすめています。
このうち塔の越遺跡では古代の瓦塔が出土しました。
瓦塔は、奈良時代から平安時代にかけて須恵器窯で焼かれた多層塔です。屋根部分や基壇部分などのいくつかの部品に分けてつくられ、それらを重ねると約1.5〜2mの高さになります。

▲07A区出土瓦塔
今回出土した瓦塔は、屋根部分でも軒先近くの破片で、およそ10cm×5.5cmの大きさです。緩やかに全体が反っており、丸瓦列の表現が2列分あります。丸瓦列には丸瓦一枚分を表現する切り込みが入っています。東海地域でよくみられるタイプです。
裏側をみると丸瓦列に対応するように角張った棒状の凹凸がみえます。これは軒下の垂木を表現したもので、途中に段があるので二軒であることがわかります。色調は灰色で硬く焼き締まっています。

▲同瓦塔の裏面垂木表現
ところで塔の越遺跡では、18年前に稲沢市教育委員会が実施した発掘調査でも瓦塔が出土しています(全景写真の▲地点)。今回の出土地点(写真の●地点)とは約200m離れていますが、丸瓦列の表現方法をみると同一のものの可能性が高いと考えられます。今回の調査地点では奈良時代から平安時代初めの須恵器が出土する掘立柱建物跡がいくつも見つかっています。ほぼ同時期の瓦塔はこれら建物の性格を考える上で重要な資料であるといえます。

▲塔の越遺跡 07A区全景(東から)

寄島遺跡