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2007年04月18日
遺跡アルバムがリニューアル
●情報センター 堀木です。
現在、報告書に掲載した写真の一部を、「遺跡アルバム」において公開しています。
今回のリニューアルでは、検索ページがつきました。
遺跡名(ひらがなでも大丈夫です!)や思いつく言葉で写真が検索できます。
また「遺跡の位置」とも連動できました。

現在の写真総数約7000点です。
今後、少しずつ掲載写真を増やしてゆきます。
2007年04月12日
銅鐸の石製舌 西浦遺跡
●調査課の鈴木です。
この3月まで調査を行っていました豊橋市西浦遺跡で、「銅鐸の石製舌」が出土しましたので、これを紹介します。
【概要】
「舌(ぜつ)」とは、銅鐸の中につり下げて揺り動かして音をだすのに用いられるものです。青銅製や石製のものなどがありますが、今回出土したものは石製の舌です。
西浦遺跡から出土した石製舌は、棒状の溶結凝灰岩を使用しており、完全な形で残っていました。現存長約8.0cm、最大幅約1.5cm、重量約27.1gを測ります。全体の形状は、下端部は横断面が隅丸方形を呈し、上部に行くに従い扁平となり、頭部は表裏両面を平坦にして、その結果横断面で隅丸長方形となっています。下端部を丸く仕上げ、上部には両側より径4mm程度の穿孔が施されています。表面はきれいに磨かれて精巧に作られており、使用された痕跡もほとんど見られません。頭部の孔に紐をかけて銅鐸内部に吊したと考えられています。

【出土状況】
石製舌は、平成18年度に発掘調査された西浦遺跡E区で検出された古墳時代後期の竪穴住居跡2745SBが埋まった土の中から見つかっています。銅鐸の舌そのものは、古墳時代後期よりもっと古い時期(弥生時代)に製作・使用されたものと思われます。西浦遺跡は、弥生時代中期から古墳時代前期にかけての集落が広がっていたことが判明しており、何らかの事情で古い遺構や包含層に埋もれていたものが、古墳時代後期の2745SBに紛れ込んだのかも知れません。
【類例】
銅鐸の舌は、これまでに全国で約40例が確認されていますが、愛知県では朝日遺跡(清須市:弥生時代後期)、八王子遺跡(一宮市:弥生時代中期)、川原遺跡(豊田市:弥生時代中期)の3遺跡で各1点ずつ出土しており、本例で4例目となります。

服部信博さんの研究によると、銅鐸の石製舌は、銅鐸につるす方法から、頭部を穿孔したもの(Ⅰ)、頭部に溝を持つもの(Ⅱ)、特別な加工を加えず自然石を利用したもの(Ⅲ)の3類に分けられています。本例は頭部の表裏両面を平坦にして穿孔したⅠbに属しており、このタイプは三重県で3例、静岡県で2例、山陰地方で2例が確認されているだけで、愛知県でははじめての発見です。
今回出土した銅鐸の舌は、出土状態から時期を特定することはできませんでしたが、全国的にも珍しく貴重な資料といえましょう。
【参考文献】服部信博(2002)銅鐸に伴う「舌」について 愛知県埋蔵文化財センター 研究紀要 第3号.49-56p.
2007年04月04日
西浦遺跡 発掘調査速報 8
●調査課の岡久です。
豊橋市石巻町に所在する西浦遺跡の発掘調査速報の8回目です。約半年にわたり調査をすすめてきた西浦遺跡も、3月初めにE区全体の空撮を行った後に補足調査を行い、ようやく調査終了となりました。今回は西浦遺跡調査速報の最終回。E区の調査の最終状況を報告いたします。
E区では、全域で竪穴住居跡が見つかり、その数は確認されただけで50棟を超えます。それらの住居跡は、時期としては弥生時代中期〜古墳時代初期、古墳時代後期に大別できます。竪穴住居跡には、煮炊きをしたカマドや炉の跡、柱穴や貯蔵穴となどを伴うのが一般的です。

▲E区 全体写真
E区の南部には方形周溝墓群が存在していることが判明しました。この調査区内には、南北方向の周溝を共有する形で4基の方形周溝墓が確認されました。

▲E区南部方形周溝墓群
これらの方形周溝墓の周溝内からは、弥生時代後期〜古墳時代初期の土器がまとまって出土しています。

▲E区周溝土器集中
調査の最終場面になってE区最南部からは弥生時代中期と考えられる土器棺墓が出土しました。この土器棺墓は、文様の鮮やかな胴部に穴を開けられた壷の本体がほぼ完全な形で残っており、別個体の壷の破片で口縁部と胴部の穴の2箇所を覆うように蓋をされていました。また、この土器棺は地山を掘り抜いた深い場所に丁寧に据えられていました。現在のところ内部からは遺体に関するものは見つかっていません。

▲E区最南部土器棺墓
総じてE区は大変濃厚な調査区でした。それ以前の調査区よりもはるかに古い時代から、ずっと利用され続けてきた土地であったといえます。今回発掘調査した西浦遺跡を全体として見てみると、長期間にわたる台地末端部から台地内部への土地利用の進展を窺えます。
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寄島遺跡