« 紀要 第7号と年報のPDF | メイン | 報告書PDF公開 »

2006年06月08日

朝日遺跡の木製品

○調査課の樋上です。

 現在、04・05年度の調査で出土した、朝日遺跡の木製品の選別作業をおこなっています。弥生後期を中心に、いろいろと面白い木製品がありますが、なかでも特に注目すべき資料をご紹介します。

higami02.jpg
●写真01

higami03.jpg
●写真02
写真1・2は、合子の蓋2点です。
右側は円形(下側半分を欠損)で、側面に孔がいくつか開いており、下側に身を受けるための立ち上がりが取りつけられていたと考えられます。
左側は隅丸方形で、やはり身を受けるために2段の刳り込みを施しています。器壁が非常に薄く、丁寧につくられています。


higami04.jpg
●写真03
写真3は、いずれも容器の脚部です。うち、右側3点には、赤彩をしています。
いちばん右側は低い脚で、上部が欠損、左右は本来の面が残っています。おそらく、今年の埋文展のポスターにもなっている、赤彩した土製合子の脚部の原型がこれです。
右から2番目は、断面が三角形の脚で、容器と一体に作られていたものです。
左側の2点は、いずれも容器本体とは別作りになった、組合せの脚です。側面に段を設けて、容器の底を受け、上半部にある溝にヒモ状のものを巻きつけて固定していたようです。なかでも左から2番目のものは、つくりがきわめて精巧で、私が調べた限りでは、これまで鳥取県の青谷上寺地遺跡(弥生後期)からしか出土していないようです。他の遺跡からの類例をご存知の方はコメントをお願い致します。
おそらく、これら4点の脚のうち、右側3点は他地域(山陰か北陸地方)からの搬入品ではないかと考えています。

以上6点の容器類は、すべて04Ab区のSD02から出土しています。この溝は弥生後期前葉に属し、北居住域の入り口にあたる場所になります。これら容器類の他には、楯(赤彩)や武器形・船の部材などがあり、火をうけて炭化しているものが多数認められます。どうやら、何か特別なおまつりで使用されたのち、燃やして捨てられたようです。

 個々の木製品の詳細については、またあらためて資料公開のコーナーにアップしたいとおもいますので、請うご期待下さい。

コメント