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鍛冶屋の証拠 店先 城下町をのぞいてみよう

鍛冶屋の証拠物品


 清洲城下町遺跡では、残念ながら鍛冶炉(鉄を熱する炉)は見つかっていませんが、作業中に出てくる不純物などの鍛冶屋の証拠が見つかっています。


1.羽口(はぐち):炉の中の温度を上げるために空気を送る送風管です。

羽口(はぐち)<清洲城下町遺跡出土>

2.鉄滓(てっさい):鉄製品製作の各段階でできる非鉄成分が多いカスです。

 鉄滓ができる場所や形などから、鉄滓はいくつかの種類に分けられます。
 その中で椀型滓は鍛冶炉の底に溜まる鉄滓で、下半分が丸くなっているのが特徴です。

椀型滓(わんがたさい)<清洲城下町遺跡出土>

3.鍛造剥片(たんぞうはくへん):鍛錬の際ハンマーなどで鉄を叩くとき飛び散るカスです。
 非常に薄い小さなものですが、これは鍛錬工程にしかできない不純物です。


  
 
鍛造剥片(たんぞうはくへん) <矢追遺跡出土>
 これが確認されれば、付近に鍛冶屋がいたことが特定されます。