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本瓦葺きと桟瓦葺き

 日本では、建物の屋根に瓦を葺くことは、飛鳥時代から始まりました。

この時の瓦の葺き方は本瓦葺きと呼ばれ、この方法が長い間使われてきました。
本瓦葺きは、丸瓦と平瓦の2種類の瓦を交互に重ね並べていく葺き方です。
軒の先端には、軒丸瓦と軒平瓦という文様のついた2種類の瓦が取り付けられました。

 一方、桟瓦葺きは、波を打ったような形の桟瓦を重ね並べていく葺き方です。
本瓦葺きと比べ、1種類の瓦で屋根の大部分を葺くことができる画期的な方法で、江戸時代半ば頃から普及するようになったと言われています。
このころから一般の住宅にも瓦が使用されるようになったと考えられます。


▲桟瓦葺き
 
▲本瓦葺き

 


清洲城下町遺跡出土 丸瓦

 清須城の城郭建築に使用された屋根(16世紀末〜17世紀初頭)、は本瓦葺きで葺かれていました。

 実際に、本丸の東側の発掘調査では、丸瓦は約4.5t、平瓦は約10.7t分が出土しています。
枚数に換算すると、丸瓦が約1500枚、平瓦が約3000枚出土した計算になります。

 これらの丸瓦と平瓦はそれぞれ大きさが3種類くらいに分けられるようで、屋根の場所によって、使い分けられていたことが想定されています。


▲清洲城下町遺跡出土 平瓦