城をのぞいてみよう!
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これまでに確認された清須城の石垣

 少し前までは、清須城には目に見える形で石垣がなかったため、清須城に石垣が存在したか否かよく分かっていませんでした。

しかし、1989年度の調査で初めて石垣が発見されて以来、これまでに発掘調査で確認された清須城に関連する石垣は、先にご紹介したものを含めて、4ヶ所で発見されています。

1 本丸東端の南側(96区および97C区)『清洲城下町遺跡VIII』
2 本丸東端の北側94A区)『清洲城下町遺跡VII』

3 本丸北東部(00B区)正式な報告書はまだ出ていません。
4 中堀の先端(89E区)『清洲城下町遺跡IV』

 このうち、1と2は一連の構造物と考えられ、石垣の構造は堅牢で3と4に比べても立派なものでした。

 1と2は城の中心を囲む石垣で、かつ五条川に面したものであったため、土台をしっかりと作り、荘厳に構築されたものと推測されます。

 それに比べると、3と4は中心から少し離れるためにやや貧弱な構造ですが、石垣が作られたこと自体が、その場所が重要であることを示しています。

 城下町を囲む堀はこれまでに8ヶ所で確認されていますが、石垣が築かれたものは4の中堀の先端(89E区)のみです。

 この89E区は名古屋方面に向かう「宮迄道」と中堀が交差する部分で、ちょうど「宮迄道」が通る土橋部分の中堀の先端だけに石垣が作られており、通りに面した部分だけを立派に作ったことになります。

 結構、見た目を気にしていたのでしょうか?

 石垣発見